

(おぶち)
私たち夫婦は共働きです。

子供はいないけど、2人とも正社員ということもあって仕事がいそがしいね。

(おぶち)
突発的な残業もあるし、まれに深夜まで仕事したり休日出勤もあります。

そんな人にこそ、放置型アメリカ株投資をおすすめしたい!

(おぶち)
そうだね。
今回は、このブログでおすすめしている投資方法「放置型アメリカ株投資」が、どんな人に向いていて、どんな人に向いていないかを説明します。
目次
こんな人は向いている!
新社会人のみなさん、入社おめでとうございます。いま(2020年4月)は、新型コロナウイルスの影響で世の中の動きが混乱している時期です。そんなさなかに社会に飛びこんで、不安もあろうかと思います。
毎月お給料をもらうタイプの会社に勤めはじめた方は、今が投資の世界に飛びこむチャンスです。今回は、「放置型アメリカ株投資」のやり方に向いている人と向いていない人について考えてみたいと思います。
すでに社会人の方で投資に興味を持ち始めた方にも、もう投資を何かやっている人にも、参考にしていただける記事になっています。
投資未経験者・初心者
「放置型アメリカ株投資」は、投資の初心者向きといえます。
なぜなら、考え方がとてもシンプルで、かつやることが少ないからです。また、投資や金融の知識もほとんど必要ありません。やることといえば
証券口座を開設する
定期的にその口座に入金する
VTIを定期的に買う
このくらいです。
※初心者でなくなったら別の投資方法に切り替えなければいけないのでしょうか? いいえ、一生この方法だけでいいんです。
※初心者の方にひろく伝えたいためにこのような書き方をしていますが、「放置型アメリカ株投資」は、投資に慣れている方にもおすすめしたいです。自分の性格や向き不向きをこの記事で見直して、「放置型~」のよさに気づいていただけたら、いつでも切り替えていいんです。
ずぼらな人・いそがしい人
逆に、やらなくていいことはたくさんあります。よけいな手間がないので、ずぼらな人ほど向いています。
本業がいそがしいサラリーマンなどの世帯にもぴったりです。
チャート分析やテクニカル分析 …… 不要
企業分析したり銘柄をあれこれ選んだり …… 不要
毎日チャートを見て、値動きに合わせて売り買い …… 不要
これらのことはまったく必要ありません。むしろ、禁止事項といいたいくらいです。
「放置型~」は、VTIを定期的に買うだけです。買う銘柄はVTIだけと決まっていますから、銘柄分析はしなくていいですよね。
買う時期は、自分で決めた毎月や毎年といったタイミングです。そのときのVTIの価額は気にしなくていいです。VTIの株価が低くなったときに買う、というようなやり方はしなくていいんです。
※ドルコスト法のように、下げたときのために変える余力をのこしておく、というような手法も取る必要はないと私は考えています。
そのためチャートを分析する必要もありませんよね。ローソク足の読み方? ボリンジャーバンド? そんなものは覚えなくていいですよ。(知識として知っておくのはたいへんよいことですが)
リスクを分散したい人
VTIを保有することは、アメリカの上場企業 約3,500社以上の株主になることに等しいです。VTIを買うだけで、とても広く分散投資できることになります。これを個別銘柄で自分だけでやろうとしても到底無理ですよね。
また、アメリカの上場企業の多くは、世界中でビジネスを展開しており、その各地での業績や経営計画が株価に反映されることになります。つまり、VTIは世界各国でのビジネスの状況の影響も受けることとなり、世界全体に分散投資しているともいえます。
冷静な人・気長な人
「放置型~」に取り組むと、VTIを最低30年くらいは売らずに保有しつづけるわけですが、そのあいだずっと順風満帆というわけでなく、かならず市場の暴落を経験します。
新型コロナウイルスの世界的流行や原油価格の下落を契機として、2020年2月下旬から始まった大暴落(通称コロナショック)もそのひとつです。コロナショックでは、2月19日の最高値172ドルから下落がはじまり、3月23日に111ドルをつけました。下落率として約35%です。
※このあともっと低い値まで下がるかもしれません。それは誰にもかわりません。

我が家でも、約250万円をとうじて買ったVTIの評価額が、約180万円まで一時的に下がりました。約70万円もの額が目減りしたのです。こんな自体をまのあたりにしても、動じずにいられる人が、この投資に向いていると言えます。

給料の何ヶ月分かが値下がりしてて、笑ったね。

(おぶち)
君がまったく動揺していなかったことに驚いたよ。投資初心者なのにさ。

だってアメリカ経済は成長していくでしょ。また戻るじゃん。
そうなんです。どんなに暴落したとしても、VTIの価格はいずれもとに戻ると信じるところにこの投資方法は成り立っています。ですから、いくら下落しようが心配する必要はないのです。
ちなみに今回は35%ほどの下落ですが、リーマンショックのときは約53%でした。そして株価が底をついてから、もとの76ドルに戻るまでに約4年かかりました。
4年間、証券口座の評価額が目減りしても動じない冷静さ、また必ず上がっていくと信じて待っている気長さが必要なんです。

長いスケールの値動きをチャートで見るとこのようになります。どうでしょう。リーマンショックもコロナショックも、長い上昇傾向の中の小さな傷くらいに見えてきませんか。実際、そうなんですよ。
今よりも30年後に豊かな人生をおくりたい人
過去の記事でも紹介したとおり、この投資方法のシミュレーションでは、毎月5万円(または毎年60万円)をVTIに投資しつづけて、20年後にやっと4,000万円に到達します。
サラリーマン家庭で、子供もいて、介護する両親などもあって……など家庭によって条件はことなると思いますが、この5万円ってかなりきびしいですよね。
節約して、ぜいたくを我慢して、お金の計算をシビアにして、コツコツと積み上げていく地味でくるしい作業が必要です。おおくの人にとって。
そういった節約志向・倹約精神というのは一朝一夕に身につくものでもなく、特に無駄遣いや浪費家だった方にとっては生活を根本的に見直すほどの意識転換が必要です。
でもその成果は、VTIの評価額の増加というかたちで20年後、30年後に自分にかえってくるのです。
4,000万円になったら、退職の準備をすすめようではありませんか。6,000万円になったら早期リタイアしようではありませんか。1億円になったら、夫婦で世界旅行に行こうではありませんか。2億円になったら、新築の一軒家を購入して余生を過ごそうではありませんか。お手伝いさんや介護士も雇えますよ。
今は我慢して後で楽するという考え方が苦ではない方が、この投資方法に適しています。
こんな人は向いていない……
刺激がほしい人
刺激がほしくて投資をやる方は(いるかわかりませんが)、そもそも長期投資が向いていません。
そういう方にとっては、特にVTI一点集中型のこのやり方は退屈すぎて面白みがないと思います。
短期的に結果を出したい人
VTIに長期的に投資するこのやりかたは、短期的な利益は見込めません。逆に、さきほど説明したように、数年~10年くらいの感覚で暴落がやってきます。その危険につねにさらされています。タイミングは、誰にも読めません。
暴落を乗り越えてその先さらに成長するのがアメリカ経済の特徴です。その恩恵を受けるには、とても長い期間が必要なのです。
そのため、短い期間で利益を得ようとしても、それがたまたま暴落の直前だったら、逆効果になってしまいますよね。短期的にもうけを出そうとすることはとてもむずかしいのです。
激情型の人・気が短い人
おなじ理由で、短期的な値動きを気にしてもしかたありません。毎日VTIの価額を確認して一喜一憂してしまうようであれば、その人はこの投資方法に向いていません。
しかしながら、VTIの価値の変動は、自分の財産の総量が変わることでもあります。財産がふえていくのを見るのはまだしも、減っていくのを見ているのは精神にこたえますよね。それもわかります。
最初に決めた投資計画を自分の軸にして、長期間(20年以上)、どんな値動きに直面したとしても我慢できる忍耐力が必要です。
今をどう生きるかが大事な人
VTIを買うことは、20年以上先に何倍にもなっていることを期待することです。
数千円単位であっても、いま現在の欲望のせいで浪費してしまうと、将来手に入るはずだった何万円かを失ってしまうことになります。
何よりも今が大事で、得た収入をとことん使い込んでしまう人は、この投資方法には適していません。

なるほどね~。性格によって向き不向きがありそうね。

(おぶち)
そう。だから最近「放置型~」をはじめた私たちだけど、「向いている人」の特徴でいられるように気をつけなきゃ。
