投資を始めようと思い立ったらまず何よりも先に読んでください【初心者向け】

2020/06/15

知識・ノウハウ

t f B! P L

投資といえば、株式の個別銘柄を売買するやり方がスタンダードのように思う方が多いかもしれませんが、決してそうではありません

※「株の入門書」をうたう本のほとんどが株式の個別銘柄の売買のやり方を解説していますが、私にとってはなげかわしい事実です。

また株式投資は、人生を一変させるような大金をすぐに得られるものではありません

これまでどおり普段の生活を送りながら、残りの人生の長い時間を使って資産形成をしていくのが望ましい姿勢です。

※短期的に大金を稼ぐのにいちばんいいのは、労働と節約です。

この記事では、投資を始めようと思い立ったけど何をしていいかまったくわからないという方向けに、どんな書籍やセミナーやブログ記事にあたるよりもまず最初の最初に読んでもらいたい内容をまとめました。

文字が多くて退屈でしょうが、できるだけ多くの方に、投資人生の最初の方で道を踏み外してほしくなくてしたためました。

何に投資するか

いろいろな投資先

投資の対象となるものは、世の中にいろいろあります。

株式/債券/REIT

株式の空売り/FX/先物

不動産/事業への投資

この他にも実に様々な投資方法がありますが、ここではこれらを対象に見ていきます。

※最終的に株式と債券にしぼって解説していきます。

流動性が高いものが望ましい

いきなり難しい言葉ですみません。流動性という用語自体を覚える必要はありません。簡単にいうと、買いやすさ・売りやすさのことです。

たとえば株式は日々世界中で頻繁に売買されており、われわれ個人投資家でもその市場に簡単に参入できます。そして極端に高い(または低い)指値をしなければ、ほんど一瞬で約定します

※個人投資家は、証券会社を通じて証券取引所で売買することになります。日本取引所やニューヨーク証券取引所など。

※指値(さしね):希望の価格を指定して売買注文を出すこと。価格を指定しない注文は成行(なりゆき)注文といいます。

※約定(やくじょう):取引が成立すること。

自分が買いたいと思っても、市場に売りたい人がいなければ売買は成立しませんよね。約定するということは、その値段で買いたい人と売りたい人がちょうどマッチングされたということです。

買いたいときに買える&売りたいときに売れる高い流動性。これが個人投資家にとって重要です。

ここでは、流動性の低い不動産事業への投資は除外します。理由は以下の3つです。

不動産や個別の事業への投資は、①決まったルールで売買できる取引所のようなものがなく、②個々の事情が多様すぎるうえ対象の物件や事業の透明性が低く、③また仲介業者の思惑や利益のとり方によって個人投資家が受けられる恩恵を一概に論じることができないからです。

※これらへの投資を批判しているのではありません。

株式/債券/REIT

株式の空売り/FX/先物

不動産/事業への投資

現物取引:○ 信用取引:△

例えば1,000円を投資したとします。

それが値動きして最悪の場合0円になることがあるのが現物取引です。それ以下にはなりません。

※もちろん、元本から大きく減らさないようにするやり方はたくさんあります。あくまで最悪の中のいちばん最悪の場合です。

信用取引では、最悪の場合-1,000円、-2,000円……とマイナスになることがあります。つまり負債(借金)です。マイナス値に下限はありません。

信用取引は、簡単に言えばお金を借りて株を売買したり外貨を交換したりするものです。さらにレバレッジといって、自分の保有資産を越えた大きな金額で取引できます。魅力的に聞こえますが、投資の初心者が将来の資産形成ために活用する手段としてはリスクが大きすぎ、私はおすすめすることができません。

冒頭の一覧の中で、株式/債券/REITは現物取引、株式の空売り/FX/先物は信用取引となります。ここでは信用取引である株式の空売りFX先物は除外して考えます。

株式/債券/REIT

株式の空売り/FX/先物

不動産/事業への投資

アクティブ運用とインデックス投資

ここまでで、株式/債券/REITにしぼってきましたが、いったん、さらに株式の話だけにしぼってお話していくこととします。

株式をどう売買するか

さあ株式を買おう、と決めたとき、最初に何をすべき・考えるべきでしょうか。

自分の勤め先や、有名企業の株を買ってみよう

企業の財務状況を見て"危ない"銘柄は買わないようにしよう

PERの低い会社、PBRが1倍以下の会社を選ぼう

チャートの形状を分析して値上がりしそうな銘柄を選ぼう

さらに購入した後では……

株価が1,000円まで下落したら買い増ししよう

悪いニュースが出たので全部売ってしまおう

日経平均先物が下げたので念のため売ろう

――このように考えるかもしれません。(どれも間違った方向性ではありません)

このように、個別銘柄タイミングを見計らって売買するやり方をアクティブ運用といいます

アクティブ運用は、個人投資家だけでなく機関投資家(プロの投資家)もおこなっています。

インデックス投資というやり方もある

アクティブ運用と対極をなす方法に、パッシブ運用というものがあります。これは、銘柄選択や売買タイミングを見計らわず指標(インデックス)との連動を目指す投資方法です。一般にインデックス投資とよばれます。

※パッシブ運用という言葉はあまりポピュラーではありませんが、本来「アクティブ運用」の対義語です。覚える必要は特にありません。

では指標(インデックス)とは何でしょうか。代表的なものは、

日経平均株価

TOPIX

ダウ

ナスダック

S&P500

こういったものです。聞いたことありますよね?

例えば、自分の資産100万円を投じて日経平均株価に連動する投資信託を購入した場合を考えます。購入したときの日経平均株価は20,000円だったとします。

1週間後、日経平均株価22,000円に値上がりしました。(+10%)

すると、自分の資産価値は10%アップの110万円になっています。ここで売却すれば10万円のもうけとなります。

※売買手数料や信託報酬などで実際は10万円より少し目減りします。

インデックス投資をしたければ、手法は2つあります。

○○(指標)への連動を目指す投資信託を購入する

○○(指標)への連動を目指すETFを購入する

アクティブ運用はインデックスに勝てない

アクティブ運用とパッシブ運用(インデックス投資)のイメージがわかりましたでしょうか。アクティブ運用は忙しく、インデックス投資は退屈そうだなと感じた方は、ほとんど理解できていると言っていいでしょう。

ここでひとつの事実をのべます。直感と反するかもしれませんが……

日米いずれを見ても、毎年3分の2程度のアクティブ・ファンドがインデックスのパフォーマンスに劣後している。

インデックス運用の強みとその理由 | トウシル 楽天証券の投資情報メディアから引用

※アクティブファンドとは、アクティブ運用で株を売買する機関投資家のことです。

アクティブな運用によるもうけは、たいていインデックス投資でのもうけより少ない、と言っています。

プロの投資家ですらほとんどがインデックスを上回れないのです。情報量や資金力でおとるわれわれ個人投資家であればなおさら難しい。

ということは、われわれ個人投資家は、個別銘柄を選んでタイミングを見計らって売買するよりも、インデックス投資だけをやっていた方が運用成績がよさそうだということがわかります。

※もしかしたらインデックスを上回るアクティブ運用ができるかもしれません。その「もしかしたら」にかける自信があればですが……。

インデックスは、世界中の機関投資家のアクティブな取引によって約定した、個々の銘柄の株価の集大成(数百社~数千社)です。個別銘柄を売買するよりインデックスの値動きの方がもうけが大きいなんて、不思議ですよね。でもそれが事実です。

「市場平均」のインデックスを選ぼう

インデックスと言っても、先に挙げた5種類以外にじつに多様な種類が存在します。

「アクティブ運用はインデックスに勝てない」「アクティブ運用は市場平均を上回れない」という文脈で使われるときの「インデックス」「市場平均」は、たいてい、全米の株式(または債券など)の指標を指します。(もしくは日本全国

ダウもナスダックもS&P500も全米経済を代表するので(全米の株価とまあまあ似た動きをするので)、これらの指標を「市場平均」だとみなして問題ないでしょう。

いっぽうで、「高配当」銘柄をあつめたインデックスや、「情報技術セクター」「金融セクター」など特定のカテゴリの企業だけをあつめたインデックスもあり、それらとの連動を目指す投資信託・ETFも存在します。それらの値動きは市場平均とはいえません。それらを選ぶことはアクティブな運用です。

インデックス投資の"セオリー"

さてここまでで、株式は流動性が高く現物取引であること、個別銘柄を売買するよりもインデックス投資したほうが運用成績がたいてい良いことを理解できたと思います。

ポートフォリオを管理するという投資方法

アクティブ運用よりもインデックス投資の方が運用成績が良いということは、今や世界の常識です。絶対に勝てるアクティブ運用のセオリーは存在しませんが、インデックス投資を実際に活かすのには一つのセオリーがあります。

やみくもにインデックスを買ってしまう前に、これらを学んでみてはいかがでしょうか。

そのセオリーとは、

自分のリスク許容度に合わせて

資産クラスの配分を決め

それぞれのインデックスを保有

定期的にリバランスする

というものです。「売買する」が入っていないことがポイントです。簡単に見ていきましょう。

※現代ポートフォリオ理論とよばれるものですが、この用語を覚えることに意味はありません。

リスク許容度とは?

リスクとは、期待リターンに到達するまでの、保有資産の評価額のブレ幅のことです。

「リスク」という言葉の意味はこちらの記事をごらんください。

リスク許容度とは、自分の精神がギリギリ耐えられる、保有資産の評価額のブレ幅(特に下落側)の限界ラインのことです。

例えば一時的であっても1円でもマイナスになるのは許せない! という場合は、投資には向いていません。100%現金か定期預金で資産を保有しているべきです。

一時的に-60%くらい下落しても平気だよという方は、資産の100%を株式として保有してもいいでしょう。

資産クラスとは?

資産クラスとは外国株式国内株式外国債券国内債券現金、これらのことです。

※REITやコモディティ等をふくむ場合もあります。

そしてその配分を決めるということは、例えば

外国株式 40%

国内株式 30%

外国債券 10%

国内債券 5%

現金 15%

合計100%。このようにポートフォリオの中身の資産クラスの構成比を決めるということです。

※資産クラスの構成比のことをアセットアロケーションともいいます。

資産クラスには傾向があります。海外株式はリスクが高く、そのぶん大きいリターンを期待できます。債券は比較的リスクが低く期待リターンも小さいです。現金はリスクも期待リターンもほぼゼロとみなせます。

これらの組み合わせを変えることで、ポートフォリオ全体のリスクを調整し、自分のリスク許容度に合わせていくのです。期待リターンはおのずと決まってきます。

ちなみに、世界最大の機関投資家ともよばれる「年金積立金管理運用独立行政法人」のポートフォリオはこのようになっています。基本的にインデックス投資です。

運用資産額・構成割合(年金積立金全体)

2019年度の運用状況|年金積立金管理運用独立行政法人から引用

どのインデックスを選ぶ?

資産クラスの配分が決まったら、それぞれにインデックスを当てはめていきましょう。

「海外株式」には、全米インデックスにしようか、全世界インデックスにしようか、NASDAQインデックスにしようか。といった具合です。

指標が違えばリスクと期待リターンも変わります。

債券もインデックスも存在します。

※インデックスを組み合わせた結果のリスクと期待リターンは、計算で求めることもできます。が、ここでは紙幅が無いため割愛します。

リバランス?

資産クラスの配分をし、それに合わせて実際にインデックス(投信やETF)を購入したら、あとは基本的に放置するだけです。

しかし、数ヶ月や数年すると、最初に決めた資産クラスの構成比がずれてくることがあります。海外株式だけ極端に伸びて、40%のつもりだったのが50%になった、といったように。

その場合は、増えた資産クラスを一部売却して(もしくは資金を追加投入して)、他の資産クラスを買い増すという行動を起こします。そしてもともと計画した資産クラスの比率に戻していくのです。これをリバランスといいます。

これをやることで、当初のリスク許容度を大きく越えたり、期待リターンが減ってしまわないようにすることができます。

頻繁にリバランスする必要はありません。年に1回というのがよく聞く頻度です。

ちなみに小淵は?

外国株式 100%

その他 0%

外国株式はすべてVTIです。

※VTI:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF。

※正確にはこの比率を目指して調整中です(2020年6月現在)。

非常にリスクを高くとり、大きなリターンを期待するスタイルです。投資対象が一種類なのでリバランスする手間もありません。

道に迷わないために

投資は目的か手段か?

投資を始める前に、まずこれを自問自答してください。

投資が手段であるなら、これまで説明したやり方が多くの方にとってふさわしいと思います。

投資が目的なら、お好きなようにやればいいと思います。私が伝えることは何もありません。

詳しくはこちらの記事もごらんください。

インデックス投資は無料で学べる

あなたがこれからインデックス投資について学ぶべきことは、すべて無料で手に入ります。インターネットや図書館でお調べください。

有料セミナーや有料noteにインデックス投資に成功するための誰にも知られていない秘密が隠されていることはありません。その資金をぜひ投資に回してください。

――とは言いつつも、ネットの世界の情報は玉石混交です。無料で素晴らしい情報を見分けるのはとても難しい。

そこで、勉強の指針となるネットの記事と書籍を3つ紹介します。図書館で借りられれば完全に無料で勉強できます。

他人に運用を任せない

インデックス投資は、自分でネット証券会社に口座を開設して、自分で購入することをおすすめします。リスク許容度の試算、資産クラス配分の決定やリバランスも、できるだけ自分でやったほうがいいと思います。

全米インデックスである「VTI」は、信託報酬が0.03%と格安です。

※別に証券会社に売買手数料を支払う必要はあります。

銀行や郵便局の実店舗の窓口で購入する投資信託は、1.00%以上の高い信託報酬を負担しなければならない商品が多いです。

小さい差に思えるかもしれませんが、コストにも福利の力がはたらくため、将来、無視できない金額になります。

投資は他人まかせにしないことがおすすめです。

小淵の顔
小淵
(おぶち)

以上です。

妻の顔

長い!

小淵の顔
小淵
(おぶち)

ごめんね。

妻の顔

まあでもよくわかったよ。

小淵の顔
小淵
(おぶち)

ありがとう。

妻の顔

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自分の写真
東証一部上場企業に勤める平凡なサラリーマン(営業職)35歳。妻あり子無し。結婚数年目。世帯年収は約1,000万円。20代に国内株で失敗経験あり。初心者やアクティブ運用に疲れた投資家にインデックス投資をおすすめする。Twitter @obuchi35kara

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