
前置きはなしで、さっそく本題に入りますね。
今回の記事では、投資における「リスク」と「リターン」の意味とその関係性について、超高速で解説します。
リスクとリターンの意味
まずはこの画像をごらんください。
これを見るだけで、今回の記事の半分は説明できたことになります。

リターンとは
まずリターンです。より正確には「期待リターン」とは、ある金融商品が将来到達すると期待される価格(損益率)のことです。
"必ずこの価格に到達する"と保証できる株は存在しませんので、あたまに「期待」がつくわけです。
※一般的には省略して単に「リターン」とよばれることが多いようです。
期待リターンは過去の実績や将来性などを見て設定(予想)されます。
期待リターンは「予想される収益率」とも言い換えられます。
リスクとは
期待リターンからのブレの大きさです。
一般的なリスクという言葉は、「危険性」や「良くないことが起こる可能性」といった意味で使われますが、投資においては少し違うんですね。
なので、直感とちがうかもしれません。
リスクは標準偏差であらわされます。下の画像をごらんください。

青い線は大きく波打っており、ブレが大きいことがわかります。このように値動きする金融商品を、投資においてはリスクが高いといいます。
いっぽう赤い線は、期待リターンに到達するまでの波の上下幅が小さいです。これをリスクが低いといいます。
リスクとリターンの関係
リスクと期待リターンには次のような関係があります。

リスクが低ければ期待リターンは小さい
リスクが高いと期待リターンが大きい
このように、大まかな比例関係が成り立つんですね。
つまり、リスクが高い金融商品を保有していれば、大きなリターンを得られる可能性があります。
またリスクを低くおさえたいなら、あまり大きなリターンは期待できないとも言えます。
自分がどの程度のブレを許容できるかによって投資先を決めていくことが重要となります。
これをリスク許容度といいます。リスク許容度は人によってまちまちです。
そして意外な事実
個々の個別銘柄の期待リターンを正確に求めることは困難です。また、個々の個別銘柄のリスクはとても大きい。(日本の株式も米国の株式も)
しかし、そうした個別銘柄を何百社・何千社とたばねてインデックス(指標)にすると、期待リターンとリスクは数値化できるのです。
※1回のコイントスの裏表を的確に予言することは難しいが、10,000回投げてほぼ5,000回が表であると予言できるのと似ています。
上の<リスクと期待リターンの関係>の表に示した「外国株式」や「国内株式」は、インデックスを意味しています。
個別銘柄だと、この表のどこに位置するか推定ができません。
全米インデックスのブレを計算してみよう
私は「外国株式」の主役であるアメリカの株のインデックスへの投資をおすすめしています。
アメリカの株に広く投資するVTIを購入し長期間保有するやり方です。具体的な方法はこちらの記事をごらんください。
実はとてもハイリスク・ハイリターンであることが今回の記事でわかったと思います。では具体的にどのくらいブレがあるのかをざっと計算してみましょう。
米国株式の標準偏差は15~25といわれています。20とおいてみましょう。
※どの期間をとるかで大きく変わってきます。
値上がり率(年平均利回り)をどう見るかですが、10%としましょう。(インフレ加味前・税引前)
95%の確率で標準偏差を2倍した範囲におさまります。期待リターンにそれを足し引きして、
10% ± (20×2) = -30%, 50%
95%の確率で-30%から50%の範囲で値動きをするであろうことがわかります。
コロナショックの際は最高値から最低値まで-35%下落しました。リーマンショックのときは-53%下落でした。残りの5%の確率が起こったことになります。
リスクと期待リターンの値がわかれば、このような計算で起こりうる値動きの幅(=ブレの幅)を推定することができます。
おことわり
この記事は、下記のサイトの言葉や説明を一部参考にして作成しました。

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